しばしば業績を上げようと躍起になるあまり、事業を「How(どうやるか)」という方法論ばかりに目が向き、「Why(なぜやるのか)」という本質的な考察がおろそかになります。これには要注意です。
社長、経営はぜんぶ「逆算」でやりましょうからの抜粋
これはMAS会計(監査)の第一人者である岩永先生のお言葉であり、今回のテーマである「whyから始めよ」のことを言っています。
これまでMAS会計のエッセンスを現代人の皆さんにも活用していただこうと前回は逆算から始めよについて紹介しました。そして今回はその未来の解像度を上げるための方法「whyから始めよ」を紹介します。
突然ですがwhyから始めて成功した企業がAppleです
Appleの製品は決して手頃な値段ではありませんが多くの人がそれを求めていますよね。
その理由はいくつもあると思いますが、その一つはAppleが顧客を操作(manipulate)しているのではなく熱狂(inspire)させているからです。(サイモン・シネック whyから始めよ より抜粋)
顧客を操作しているとはわかりやすくいうと価格競争です。
その点についてジョブズはこう語っています。
「美しい女性を口説こうと思った時、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい??そう思った時点で君の負けだ」
隣の人のしていることと同じことをやってはいけない。How(方法論)に囚われていては厳しい競争になるということを端的に表している表現だと思います。
今まで数多くのイノベーションがこのAppleから生み出され、数多くのイノベーションがAppleの製品を使うクリエイターによって生み出されてきました。これはジョブズの美学、哲学、理念つまり「why」から来ています。そしてこの「Why」こそが最高の差別化となりました。
そしてそのWhyにあたる”Think different ”という言葉は非常に有名なAppleの言葉です。そして「最高のモノを作れ。最高のコトをしろ。予算は後回しだ」と続きます。まさに窮地のアップルを復活させた言葉でした。
90年代後半、破産寸前であったAppleに帰ってきたジョブズが大々的な広告を打ってこの精神を皆に伝えました。これに感銘を受けた社員はもう一度原動力を手に入れてそして破産寸前であったAppleはその後世界一の企業になりました。破産寸前であった状況にも関わらずお金のためにではなくこの理念つまり「why」をもとに作られた商品が性能とはまた違った点で人々を惹きつけているようにも思えます。もちろん優れたプロダクトやキャッシュは必要なのですがそれがスタートであるよりもwhyから始める方が良いのではないでしょうか。
皆さんもwhyから初めて今を生きれているでしょうか。
お金のためだけに、隣の人に負けないための見栄のために日々生きていたら、それは視点を一度変えてみると良いのかもしれません。そのようなことを私自身もMAS会計から考えさせられました。
次回は最後の「課題から始めよ」を紹介します。
こちらが一番『会計』要素の強い内容となっています。
次回もお楽しみください。
未来会計は、企業価値を高め、強い企業体質作りの支援を行っております。お気軽にお問い合わせ下さい。
045-475-3745
平日9:00 – 18:00