今まで3つのコラムに渡ってMAS会計(監査)をみなさんにも理解してもらえるよう噛み砕いて紹介してきました。そして今回は総集編としてMASの全体像をまとめていきます。
ビジネスを新たに創る、または再興するとなった時、我々は次の4つのステップをたどります。
VISION DRIVENという本を参考に作成しています。
1.未来を起点に考える
まず「なぜこの仕事を始めたのか」、「数年後この仕事を通じて会社、個人はどうなっていたいか」この未来を起点に考える必要があります。その必要性については今まで「逆算から始めよ」、「whyから始めよ」とコラムを書いてきました。もしかしたら事業を先代から受け継いだ方はこの理念を考えることが難しいかもしれません。しかし今一度原点に立ち返って、「数年後会社、個人はどうなっていたいか」ということを考えることは不可欠だと思われます。ここをないがしろにしていては今ある仕事をなすだけで受動的なリスクを負うことになっていきます。積極的に能動的なリスクを取っていける会社がこれからの時代においてますます強みを発揮していけるでしょう。
2.未来を現実のものにするための戦略
次はその未来を現実のものにするために戦略を立てていかなければなりません。そしてそのためにはまず、自らの現状を明らかにする必要があります。未来と現在を正確に結びつけることでより正確な線を描いて効率的に経営に役立てるためです。こちらの詳細については「課題から始めよ」というコラムで説明してきました。特にこの中でも企業の内部に存在する『課題』について会計的な視点から深掘りしていくことを我々MAS会計は得意としています。我々はこの課題の質を上げることのプロフェッショナルなのです。
この1と2のステップに特に興味を持ってくださった方は是非とも中期五カ年経営計画立案教室『将軍の日』に是非とも参加していただきたいと思っております。この『将軍の日』とは中小企業の経営層の方々が会計財務のプロを隣に1日かけて自社のあるべき姿を描き、中期経営計画を考え抜いていただく場です。1日もかけて作ることに初め多くの方が不安を感じられますが参加者の方々からの満足度は90%以上を誇っています。
3.より細かい戦略を
そして次に、そこから実際により細かい戦略を立てていきます。ここでは「選択と集中」という考え方が重要になってきます。「選択」とはまさしくこの前のステップであった課題の質を高めて今解くべき課題を選ぶことです。そしてその選んだ課題に向けてヒト、モノ、カネの資源を「集中」していくのです。例えば「会社として借入依存度が高い」という課題からその根本的な理由は「数ある事業の中でも、ある事業で特にキャッシュが手元に入るまでの期間が長すぎること」だと割り出したとします。ここから改善策としてはその事業を縮小して他の事業に資源配分したり、その事業のキャシュフローを改善するために棚卸在庫の数を毎月一定数減らすようにしたりすることが考えられます。
ですがもしこれらの観点をあまり考えたことがなかったという方やそもそもMAS会計を導入することで会社に良い利益をもたらすことができるのだろうかという不安を感じられている方はまず初めに中期計画プレセミナーにご参加いただけたらと思います。このセミナーは『社長が知っておきたい2つの指標』をテーマとしておりまして経営を考えるにあたって会計、財務的に考えるとどのような効果があるかを実感できます。私もこのセミナーに初めて参加した際、管理会計の効果についてひしと感じることができました!
4.改善策の実行
そして最後にこの改善策を実行します。あくまでも我々MAS会計は日々の実務的な業務に入り込むことはありません。しかしここで重要なのはPDCAを回し、考えた改善策について検証を行うことです。事業はどうしても難しいものですから、一定期間の経過後、検証を行いその都度軌道修正を行っていかなければなりません。このチェックとアクションについても我々MASは手厚く支援を行い、中長期目標の実現に向け共に走っていきます。我々は中小企業の社長様の一番の理解者であり相棒なのです。
そしてこれら上記のコンテンツを全てでサポートしているのがMAS会計『先見経営の会』です。せっかく良い経営計画を考えても検証しなければその成果は測れない上に、そもそも立てた計画が無意味なものとなってしまいます。私個人としても目標を立てたはいいが振り返る癖がなかったためにそれが習慣化せずに無意味となってしまったことは数多く経験しています。それを会計財務のプロが隣でサポートし、的確かつ適宜検証していくのがこのMAS会計『先見経営の会』なのです。
以上がMASの紹介のまとめでした。MAS会計総集編はいかがだったでしょうか。是非とも興味を持っていただけた企業の方はこのMASを取り入れていただけたらと思います。またそれ以外の方々もMASの基本的な考え方はあらゆる仕事に役立つので活用していただけたら幸いです。
引き続きまた連載される小林会計事務所でのコラムも楽しみにしてください!
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